髙橋修法律事務所

      相談料は一律5,000円(税込)
 06-6361-6257

離婚Q&A

不貞行為

2018.01.26

1 民法は離婚原因として「不貞行為」、「悪意の遺棄」、「3年以上の生死不明」、「強度の精神病」に加えて、「婚姻を継続しがたい重大な事由」をあげています。
このうち、不貞行為とは、判例によると「配偶者のある者が自由な意思にもとづいて配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」とされます。

この性的関係は一時的か継続的か、風俗に通うような買春的行為かどうか、売春的行為か否かを問いません。強姦もこれに該当します。ただ、性的関係は性交関係に限らず、夫婦間の貞操義務に忠実でない一切の行為であるとするのが通説で、判例が不貞行為をこのように広く考えているかは分かりません。
過去の古い不貞行為が離婚原因に該当するかは、今まで婚姻関係が継続してきたということは、不貞行為を許したとも考えることでき、その判断は難しいところです。
不貞行為を立証するのは困難なことが多いですが、立証方法としては、調査会社に素行調査を依頼し、配偶者が相手とラブホテルに入ったところや、自宅に出入りしているところなどを調査報告書で証明するのが一番ですが、調査費用の負担の問題があります。最近は、配偶者のメールの内容を写真で撮影して不貞行為を立証することが多く、これが出来れば理想です。

 従って、妻が夫以外の男性と精神的にいかに愛し合っていたとしても、性的交渉がない限り離婚原因となる不貞行為とは言えません。妻が夫以外の男性と頻繁にメールを交換したり、会ってお茶を飲みながら話しをしたり食事をする程度で性的交渉をおこなっていなければ、妻の不貞行為を理由に離婚を求めることはできません。
しかし、妻が夫よりも他の男性を心底愛してしまって、家事を全くしないとか、家にもほとんどいなくてその男性とデートを重ねるなど夫婦共同生活そのものが重大な危機に直面する程度にいたっている場合には、「婚姻を継続しがたい重大な事由」を理由に、離婚が認められる可能性はあります。また、不貞行為が強く疑われるが、その証拠がない場合も「婚姻を継続しがたい重大な事由」を理由に離婚が認められる可能性があります。

 次に、たった1回の浮気でも、夫婦の信頼が崩れて修復できないとみられる場合、相手からの離婚請求が認められる可能性があります。

但し、民法は「一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる」と定めています。

浮気があったことは、婚姻関係が破綻しているかどうかを判断するための一つの事情に過ぎず、その他の事情を考慮し、将来的に円満な共同生活を行って行く可能性が残されている場合、裁判所は離婚を認めません。例えば、浮気をした妻が心より反省して夫に謝り、夫もこれを許している場合です。この他、子供の有無や子供の年齢、夫婦の年齢、資産の程度、婚姻期間なども判断の要素になります。

判例では、夫の不貞行為などを理由に妻が離婚を求めたケースで、妻が実家に戻った後も病気の夫を見舞ったりしており、夫の反省次第では再び円満に暮らすことも可能であると認定して、離婚を認めなかったケースや、夫婦がいずれも高齢で、夫が単身で老後の生活を送ることが不安であることなどの事情を考慮して、離婚を認めなかった判例もあります。
一方、婚姻期間が数年と短く、子供もなくて夫婦ともに若くて離婚してもお互い別の相手と再婚するなどやり直しをすることが可能で、また相手が浮気を許さず、浮気した相手への信頼が崩れて、将来もしこりを残して今後円満に共同生活を送ることが不可能と見られるような場合には、たった一度の浮気であっても離婚が認められます。

離婚が認められる場合、慰謝料の請求も認められますが、不貞行為の回数が1回であることや、本人が反省していることは、慰謝料の金額が減額される要素となります。

当事務所では、不貞行為をめぐる事件を多く扱っていますので、ご遠慮なくご相談下さい。