髙橋修法律事務所

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契約・不動産Q&A

錯誤はどうかわるのか 民法の改正

2018.01.27

錯誤について、今まで無効とされていましたが、民法の改正により取り消すことが出来ることになりました、

(改正民法95条)
(1)意思表示に次の錯誤があり、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、意思表示を取り消すことができます。
ア 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
イ 法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤

イの取り消しは、その事情が法律行為の基礎とされたことが表示されたときに限り、取り消すことができます。

無効は誰でも主張できることが原則ですが、これまで最高裁判決は、原則として錯誤で意思表示をした者以外の者が無効を主張することは許されないとしていました。その効果は、取消しに近いものとなるため、今回の改正で取り消すことができるものと変更しました。

民法の改正により、錯誤による意思表示の効果をなくすためには、意思表示をした者が相手方に取消しの意思表示をする必要があります。また、錯誤から脱し取消権があることを知った時以後に、追認すれば取り消せなくなり(改正民法124条)、契約の全部や一部の履行をしたり、履行の請求をしたりなどすると追認されたとみなされ、取り消せなくなります(民法125条)。また、追認可能時から5年間、行為の時から20年間経過すると取り消せなくなります(民法126条)。

今回の改正によって、買主が錯誤に気づいた後代金を支払うと、原則として法定追認となり、錯誤による取消を主張できなくなるので注意が必要です。契約が錯誤によって取り消せることを主張しながら、主張が認められるか分からずめ念のため代金の支払いをするような場合、「この支払いは契約を追認するものではない」ことを相手方に通知しておかなければ法定追認となり、以後錯誤の主張ができなくなりますので、注意する必要があります。