相続のトラブルを防ぐ事前の対策

相続のイメージ

死後、子供たちが遺産をめぐる争いをしないため良い方法はありませんか。

親の生存中は特にトラブルがなかった子供たちが、
親が亡くなった後、骨肉の争いをすることは避け
たいものです。
しかし、相続が「争続」となってしまう例は後を
絶ちません。子供たちの争いを生前中に避ける有
効な方法は次の2つです。

1 遺言の作成
 遺言は法定相続に優先します。
 相続が発生するまでは、その内容を相続人に知
 られずにいることができますし、事情の変更に
 応じて遺言内容を書き換えるこ ともできます。
 親の介護を十分してくれた子供にたくさんの遺産
 をやりたいという場合、他の子供の遺留分に配慮
 しながら、その ような遺言をしておけば、遺産
 分割でのトラブルを避け、親の思いを実現するこ
 とができます。

2 生前贈与
 相続が発生する前に財産を分配してしまえば、
 相続が発生してからのトラブルを未然に防止する
 ことができます。
 但し、贈与すれば受贈者にかなりの贈与税が課税
 されることから、この手法を使うことは一般的で
 はありませんでした。
 しかし、平成15年より導入された「相続時精算課
 税制度」を利用することで生前贈与を活用するこ
 とが可能となりました。
 相続時精算課税制度のポイントの一つに、当該財
 産の課税に当たっての評価額は贈与時点での評価
 額となる、という点があります。将来的な値上が
 りの見込まれる資産を比較的安い時点で贈与する
 ことができれば、有効な節税対策になるといえる
 でしょう。但し、生前贈与は必ず税理士などの専
 門家に相談してからにするのが無難です。
 しかし、これらの方法には以下のような問題もあ
 りますから、各々の相続をめぐる環境を総合的に
 考えて、最も有効と考えられ る方法をとる必要
 があります。

3 遺言の問題点
  ①遺言を作成した時と亡くなった時の状況が異
   なるため、相続人から不満が出ることがります。
  ②遺言作成は、同居している世話人に有利になり
   がちです。
  ③相続人全員の話し合いで、遺言を無視すること
   もできます。

4 生前贈与の問題点
  ①子供に生前贈与しても、時間の経過ととも子供
   の感謝の気持ちが薄れて親をないがしろにする
   ことがあります。
  ②生前贈与しても、遺産分割時に特別受益として
   遺産に持ち戻すことがあります。但し、持ち戻
   し免除の意思表示をすれば、遺産に戻す必要は
   ありません。
  ③婚外子など、人に知られたくない相続人には生
   前贈与しにくい

 しかし、相続でトラブルを防ぐのに最も大事なこと
 は、普段から子供さんらと親の死後の相続について
 十分に話し合っておくことであると思います。


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