時効

1. なぜ時効制度があるのか。
時効というのは、例えばある人が債務を負担していないような状態が長期間続いたとき、はたして債務がないかどうかを問わずに、その事実状態をそのまま尊重しこれを権利関係と認め、真実債権があってもその主張を許さないという制度です。つまり、社会の安定のためには、一定期間継続した事実状態を尊重して、これを覆さずそのまま権利関係とするのがよいというのが時効制度の第1の理由です。また、「権利の上に眠っている者は保護されない」ということや、時間の経過により確実な証拠も残っていないことが多いこと(証拠の散逸)も時効制度が存在する第2の理由です。

2.消滅時効の期間
一般に、商取引の消滅時効の期間は5年間です。しかし、商法では他の法律でこれより短い時効期間が定められているときはそれによることになっており、民法によりますと売掛金の時効期間は2年間と定められていますので、結局2年間で時効にかかることになります。この2年の期間は支払期日から計算されますが、とくに支払期日を定めずに商品を販売したときは、商品を引き渡した日から2年間となります。
以下は、企業の従業員が注意しなければならないと思われる権利の時効期間です。

損害賠償
債務不履行による  10年
不法行為による  3年

手形
支払いのために約束手形を受け取った場合

・ 振出人に対する権利
支払日から3年

・ しかし、原因となる売掛金が時効で消滅すれば、買主である振出人に手形金の支払を請求しても支払を拒絶される。
手形を受け取っても、支払日から2年で時効にかかることに注意 

・ 裏書人に対する権利 
支払日から1年

・ 不渡りになった後、所持人から請求されて手形金を支払った(受け戻しといいます)裏書人が自分の前の裏書人に対して請求する(再遡求といいます)ときは、手形を受け戻した日あるいは自分に対する支払いの請求を受けた日から6ケ月で時効にかかります。

賃金請求権              2年
個人の間の貸金          10年
請負工事代金              3年
不当利得返還請求権        10年
飲食代金年                    1年
判決などで確定した権利    10年


3.時効の中断
時効の中断というのは、権利者により真実の権利が主張され、または義務者により真実の権利が承認されて、時効の基礎である事実状態の継続が破れることです。民法では、下記のとおり時効中断の方法を定めています。
■債務の承認  
確実な方法は相手方から支払誓約書や残高確認 書をとることです。一部弁済させたり、手形を差し入れさ せるのも承認になります。

■請求売掛金などを時効にかけないためには、相手に請求 書を送っておけばよいと思っている人がたくさんいま すが、裁判外の請求をするだけでは時効を中断したこ とにはなりません。催告(請求)後6ケ月以内に訴訟や仮差押などより強力な方法をとって最終的に時効が中断します。催告を何度繰り返しても中断の効力はありませんので十分に注意する必要があります。もし時効期間ぎりぎりになって債権があることに気付いたときは、直ちに内容証明郵便(配達証明付)で請求し、とりあえず時効期間を6ケ月間延長します。そして、その間に訴訟を起こすなど最終的な時効中断の方法をとる必要があります。

■訴訟提起など裁判上の請求による場合は、それだけで時効は中断します。

■仮差押等  裁判所に仮差押命令を申請して、相手の商品や不動産などを仮差押する。

時効期間が経過しても、あきらめない

相手が債権の一部を弁済するなど債務の承認をした以上、たとえ時効の完成を知らなかったときでも、その後は時効で消滅したことを主張することはできない、とするのが判例です。
また、手形の場合、支払期日から3年経過して、振出人に対する手形の時効が完成していても、振出人に対する原因債権、例えば会社に対する貸金の時効は5年ですから、まだ時効にかかっていません。このときは、原因債権を行使して貸金の支払いを求めることができますから、決してあきらめてはいけません。
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